第26章

小山が以前、目的の数着のドレスのデザイン画を持ってきたとき、彼はただ流し見しただけだった。ブランドが条件どおりであることを確認し、それ以上は関心を払わなかった。

――なのに今、その紙の上の宝石みたいなロイヤルブルーのベルベットの端正さ。ワインレッドのサテンが放つ艶っぽさ。女の曲線を寸分違わず拾い上げる、あまりに正確なカッティング。

それらが、まるで息を吹き返したみたいに立ち上がり、記憶の中の渡部綾香の体つきと重なった。細いのに、ただ細いだけじゃない。しなやかな起伏を隠しきれない、あの輪郭。

ベルベットが肌に吸いつく感触まで想像できる。あの青がどれだけ彼女の肌を白く見せるか。絞ったウエス...

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