第9章

渡部綾香の指揮は、闇夜の四人が持つそれぞれの能力を極限まで引き出しながら、同時に噛み合わせた。互いの死角を埋め合い、逃げ道すら許さない――完璧な絞殺網。

寄せ集めの烏合の衆など、彼らの前では屠られるだけの子羊だった。

三分。

たった三分。

倉庫の中は、また静寂を取り戻す。さっきまでより、なお冷たく、なお深い沈黙。

三十人あまりの敵は全滅。血だまりの中に折り重なって倒れ、二度と動かない。

一方、闇夜は無傷。

倉庫の中央に立つ渡部綾香の手の中で、レディースモデルの拳銃の銃口がじんわり熱を持っていた。濃い血の匂いが鼻腔を刺し、足裏にはまだ温い液体の感触が残る。

その光景を見下ろした...

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