第99章

リリスがもう一人いるかもしれない。だが、それは今のところ彼の管轄外だ。

「知らねぇ! 俺は本当に知らねぇんだって!」

鈴宮博也は、真っ黒な銃口を前に腰が抜けた。涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、喉が裂けるほど叫んで弁解する。

「黒谷家かもしれねぇだろ! リリスだ、リリス! そうだ、絶対あいつだ! あいつは小宮とも繋がってる! 俺たち兄弟を仲違いさせたいんだよ! 京也、乗せられるな!」

「リリス?」

鈴宮京也の目が鋭く細まる。

「……ずいぶん知ってるじゃないか」

鈴宮博也は、口を滑らせたと気づいた瞬間、顔色を失った。言い訳の言葉が喉で絡まり、ただ慌てて首を振る。

だが鈴宮京...

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