第210章

しばらくして、山本伊織が探るような口調で尋ねてきた。

「静香、あなたもあの起業リアリティショーに参加するの?」

私は内心ぎくりとしたが、表面上は平静を装い、淡々とした表情で応じる。

「あなたには関係のないことでしょう」

「あはははっ」

山本伊織は突然、夜空に向かって甲高い笑い声を上げた。その声は静寂の中でひときわ耳障りに響く。

「これからは本当の敵同士ってわけね。でも安心して、手加減してあげるから。あなたみたいにやり甲斐のあるライバル、そんなに早く消えてもらっては困るもの」

言い終わるや否や、山本伊織は甘えた表情を一変させ、山本翔一をじっと見つめると、滴るような猫なで声を出した...

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