第318章

里弥の情緒が目に見えて不安定になっていく。小さな顔は真っ赤に染まり、山本翔一を拒絶するように、両手を闇雲に振り回していた。

私はたまらず、山本翔一の言葉を遮った。

「もういいでしょう。見ての通り、里弥は無事よ。でも、今はあなたに会いたがっていない。……悪いけれど、あなたも早く病院に戻って治療を受けたほうがいいわ」

山本翔一の瞳に不服そうな色が滲む。彼は微かな声で呟いた。

「里弥……お父さんが悪かった。ごめんな」

その言葉に、震えていた里弥の体が瞬時に強張った。ようやく落ち着きかけていた心が、再び決壊する。私の服の裾を力任せに握りしめ、顔から血の気を失わせると――次の瞬間、彼女は火が...

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