第34章

「本当に離婚したいなら、法律援助を手配してあげても構わないよ。君が私の社員だということで、離婚祝いとして贈り物にしよう。料金はいらない。小林一郎を三年間無料で使っていいよ。三年あれば離婚訴訟は十分だろう?」

珍しく青木易扬が私に対して気前がいいので、私はもちろん感謝の気持ちでいっぱいだった。

小林一郎は社長に名前を呼ばれると、急いでやってきた。

「小林さん、これからもお手数をおかけすることになりそうで」

私は少し申し訳なさそうに言った。

「静香さん、そんなこと言わないでください。どんな状況でも、私はいつでもお力になりたいと思っています」

小林一郎は私の肩を叩き、まるで安心させるよ...

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