第341章

話し込んでいると、エレベーターの扉が開き、青木易揚が姿を現した。その表情は憔悴しきっており、目の下には濃い隈が浮かんでいる。

「静香、一体どうしたんだ? こんなに血相を変えて」

青木易揚は短くそう尋ねると、「オフィスで話そう」と促した。

私は彼に導かれるまま、社長室へと足を向けた。

無駄な装飾を削ぎ落としたシンプルな執務室。ソファに腰を下ろした私は、平沢雪乃が何者かに拉致された一件を、ありのまま青木易揚に打ち明けた。

「私たちも動かないと……大前恭也さん一人じゃ、とても対処しきれません。あまつさえ、彼は私たちが関わるのを拒絶しているんです」

私は焦燥に駆られながら訴えた。

青木...

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