第344章

大前恭也と別れた後、私は気力を振り絞って自宅に戻った。

彼の手前、強気な態度を崩さずにいたが、内心では事態の深刻さを痛いほど理解していた。プログラマーへの特許許諾の件は不確定要素ばかりで、先行きは不透明だ。何より、平沢雪乃の状況は一刻の猶予も許されない。

玄関をくぐるや否や、私は書斎へと直行した。

PCを起動し、祈るような気持ちで受信トレイを何度も更新する。あのプログラマーからの返信を、今か今かと待ちわびていた。

マウスをクリックする音が、張り詰めた神経を逆撫でするように、重く響く。

ただ待っているわけにはいかない。私は手当たり次第に業界のフォーラムやソーシャルグループにメッセージ...

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