第363章

平沢雪乃も我に返ったようで、心配そうに声をかける。

「易揚、もしあまりに疲れているようなら、どこかで少し休みませんか?」

青木易揚は首を横に振り、力ない笑みを浮かべた。

「大丈夫だ……ただ、最近プレッシャーが強すぎて、少し気が張っているだけかもしれない。ちゃんと運転に集中するよ」

まだ不安は拭えなかったが、彼がそう言い張る以上、それ以上は何も言えなかった。

車は再び走り出したが、車内の空気は先ほどよりも重苦しくなっていた。

バックミラー越しに青木易揚の様子を窺うと、彼の視線はどこか彷徨っており、まだ先ほどの危うい余韻に浸っているようだった。

平沢雪乃も異変を察したらしい。彼女は...

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