第37章

私は警察に車に押し込まれ、警察署へと連行された。

道中、警察は私の携帯電話を取り上げた。朝、家を出る前にグループLINEで居場所を報告しておかなかったことを深く後悔した。昨夜「もし何かあったら」と言っていたのに、まさか今朝早々にそれが現実になるとは。

これは初めて容疑者として警察署に入ることになった経験であり、取調室に入れられるのも初めてだった。部屋の中央には鉄製の取調机が置かれていて、その表面は冷たく硬く、長年の使用による傷跡で覆われていた。私はそこに座り、両手を机に手錠で繋がれていた。

どれくらい時間が経ったのだろう、中村署長がドアを開けて入ってきた。彼の顔には意地の悪い微笑みが浮...

ログインして続きを読む