第371章

車が止まるやいなや、中村宗祐は素早く降りて私の側へ回り込み、ドアを開けてくれた。そのまま私の足取りに合わせて、急ぎ足で家へと向かう。

玄関では、顔を真っ赤にして泣きじゃくる里弥を抱いた山田さんが立ち尽くしていた。

私の姿を認めると、里弥は山田さんの腕の中で小さな身体をよじらせ、張り裂けんばかりの声で泣き叫んだ。

「ママ、ママぁ……」

涙声で呼ばれるたび、心臓を鷲掴みにされたような痛みが走る。

山田さんは里弥の背中を優しく叩きながら、焦燥に駆られた眼差しを私に向けた。

「静香様、どうしたことでしょう。朝起きたら急にお熱が出てしまって……。ずっとママ、ママって」

私は慌てて両手を伸...

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