第376章

レストランを出た瞬間、ヒュウッと夜風が頬を撫でた。店内の蒸し暑さと重苦しい空気が、一瞬にして吹き飛ばされる。

裏表のない性格の大前恭也が、忌々しげに口を開く。

「葉田水奈と山本翔一の奴ら、あまりにも酷すぎるだろ! あの態度は見てるだけで腹が立つ」

平沢雪乃も激しく頷き、それに同調した。

「本当よね。葉田水奈があんな人だったなんて、全然気づかなかった。あの頃は友達だと思ってたのに」

そう言うと、彼女は私の方を向き、気遣わしげな視線を向けてくる。

「静香、気にしちゃだめよ。あの子、わざと私たちに嫌がらせしてるだけなんだから」

私はやれやれと肩をすくめ、苦笑交じりに答える。

「大丈...

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