第397章

中村宗祐は真剣な眼差しでハンドルを握り、運転しながら説明してくれた。

「僕と静香のスマホ、緊急信号を連携させておいたんだ。君が警察に通報した時、僕にも通知が届いたから、急いで駆けつけたんだよ」

その言葉に、私の胸には複雑な感情が込み上げてくる。

「……大前に報復されるのは、怖くないの?」

中村宗祐は前を見据えたまま首を振り、こう言った。

「この車はナンバーを外してある。奴が報復しようとしても、足がつかないさ」

彼の周到な手回しに安堵する一方で、先ほどの修羅場が脳裏で何度も再生され、まだ動悸が収まらない。

私は隣に座る山本翔一を盗み見た。彼は密かに安堵の息を漏らしていたが、中村宗...

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