第408章

それから間もなく、私たちはレストランに到着した。

見慣れた外観を目にした瞬間、心臓が大きく跳ねた。ここは、かつて山本翔一に連れられ、幾度となく訪れた場所。別れてからは、店の前を通り過ぎることはあっても、足を踏み入れることは一度もなかったのだ。

当時の山本翔一は、まるで絶対王者のような風格を纏っていた。身も凍るような冷徹なオーラを放ち、彼が歩けば、すれ違う美女たちが悲鳴交じりの熱視線を送るほどだった。私は「社長夫人」という立場にありながら、怯えた小鹿のように彼の背中を追いかけるのが精一杯。この高嶺の花を煩わせぬよう息を潜め、ただ冷たくも凛々しい彼の背中を見つめ、隠しきれない愛慕の情を抱き続...

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