第419章

彼が紡ぐ言葉の一つ一つを聞いていると、涙が自身の制御を振り切り、止めどなく溢れ出してくる。理性と感情の狭間で揺れ動いていた心の中の天秤が、音もなく、けれど確実に傾き始めたのを感じた。

山本翔一の言葉は、一文字ごとに焼き尽くすような熱を帯びていて、私の心を閉ざしていた分厚い氷の壁を、少しずつ溶かしていく。

私の感情が崩壊したのを察したのか、彼の瞳が痛ましげに揺らいだ。彼は私を抱き寄せ、その大きな手で背中を優しく叩きながら、呪文のように呟く。

「もう大丈夫だ。俺がいる」

彼に支えられながら、私たちは一歩ずつ部屋へと向かった。ソファに崩れ落ちても、涙はまだ止まらない。山本翔一はテーブルから...

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