第484章

広い海岸沿いのハイウェイを走る一台の車。半分開いた窓から潮風が吹き込み、車内にこもった熱気を散らしていく。チャイルドシートに座る里弥は、もぞもぞと小さな体をくねらせていたが、突然パチパチと手を叩いて歌い出した。

「きらきらひかる、おそらのほしよ」

わざと語尾を長く引き伸ばし、小さな足でリズムをとる。その少し外れた歌声に、山本翔一は思わず吹き出した。彼は片手を空けて私の手をそっと握り、親指の腹で私の手の甲を何度も優しく撫でながら、もう片方の手でリズムに合わせてハンドルを叩いている。

「里弥は小さな歌手だな!」

「ちがうよ!わたしは小さなお姫様だもん!」

里弥はぷくっと頬を膨らませ、舌...

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