第60章

今夜の空の色は美しかった。山本翔一のキスも優しかった。この夜、私たちはまるで4年前の結婚したばかりの頃に戻ったようだった。

彼は私をしっかりと抱きしめ、私は顔を彼の胸に深く埋めた。彼の心臓がはっきりと力強く鼓動し、一つ一つが私の心に響いていた。

「私たち、もう随分長いこと何もなかったわね」私は顔を上げて彼の顔を見つめ、恨めしげに言った。

「静香、お仕置きだ。お前が言うことを聞かなかったからな。お前が一番俺を必要としていた時、どこにいた?」彼は顎を私の頭に乗せ、全身で私を包み込んだ。私は指先で彼の腕をなぞった。彼の手の甲にはすぐに細かい鳥肌が立った。「ごめんなさい、旦那様。私、あなたなし...

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