第108章 混血の男

だが、地下鉄の入口まで来たところで、松本霞澄は胸騒ぎを覚えた。

そこに、体格のいい男が二人いたのだ。左右にうろつきながら、きょろきょろと辺りを見回している。どう見ても、誰かを待っている様子だった。

松本霞澄は迷わず踵を返した。

けれど、一歩遅かった。

二人の男が同時に追ってくる気配がして、彼女は弾かれたように駆け出した。

「助けて!!」

突然の叫び声に、男たちのほうがぎょっとしたらしい。慌てて声を張り上げる。

「次女様、誤解です! 松本さんのご指示で、お迎えに上がっただけです! 怪しい者じゃありません!」

松本さん――。

松本家当主のことか。

その考えは一瞬、霞澄の脳裏を...

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