第109章 あなたは彼女ととてもよく似ている

彼は遠慮ひとつなく、自分の連絡先を彼女の目の前に差し出した。まるで「どうぞ」とでも言うみたいに。あとは彼女の返事を、気長に待つだけ。

松本霞澄も、いつまでも相手を待たせるのは気が引けて、慌てて自分のスマホを探した。

ホテルを出たときはバッテリーが60%あったはずなのに、今はもう息絶えていた。原因は単純だ。ここ十数時間、いくつかの番号が休みなく鳴らし続けていたせいで、みるみる電池が削れていったのだ。

未着信はすでに百件を超えている。霞澄は一覧をちらりと見て、松本当主、夏目乙美、松本希実の名前を確認した。家族総出で動いている時点で、ろくな話のはずがない。

それ以外は、知らない番号が三つだ...

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