第110章 希実であなたの代わりをした

最初の数通を見る限り、松本当主の口調は慈愛に満ち、案じる気持ちが滲んでいた。だが、松本霞澄から一向に返信がなく、電話も繋がらないとなると――文面は次第に焦りを帯びていく。

【霞澄、叔父さんは何度も考えた。やっぱり、戻ってきてほしい。L市は確かに私たちの故郷だけど、もう十年以上、あちらで腰を据えて暮らしていないだろう? それに、L市は帝都ほど発展していない。自分の将来のためにも、もう一度よく考えてほしいんだ】

【ここまで来たら、叔父さんが言いたいこと……もう分かってるはずだ。そうだ、お前が思っている通りだ。ただ、叔父さんにも理由がある】

そのあとに「メッセージを取り消しました」の表示が十...

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