第115章 恥知らず

その一撃は、松本霞澄にとって親子鑑定の結果を知った直後に受けた衝撃に劣らなかった。頭の中がまた靄に包まれ、時川樹に引っ張られるまま歩き出してしまう。

だが鑑定センターの自動ドアを抜けた瞬間、冷たい風が頬を撫でた。霞澄の意識が一気に冴え、反射的に樹の手を振りほどく。

「霞澄?」

時川樹の声が、痛みに歪む。

彼女は分かっていないのだろうか。さっき自分が、啓文おじさんに食ってかかったのにどれほど勇気が要ったかを。あの人の気質からすれば、霞澄は本当に死神とすれ違ったようなものなのに。

けれど松本霞澄は取り合わない。氷みたいな視線で樹を射抜き、詰問した。

「親子鑑定、どういうこと? なんで...

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