第133章 新しい携帯電話

松本霞澄は、たった二秒で気持ちに折り合いをつけた。

会うなら会うでいい。緒方廷治の屋敷でまで菊池友行に罵られるのなら、それも受け入れるしかない。どうせ恥をかくのは自分だけじゃないのだから。

「マスク、してくる」

なんだかんだ言っても、顔の傷は隠しておきたい。

松本霞澄が頷くと、緒方廷治は執事にちらりと視線を投げた。執事はすぐに意図を察し、踵を返して菊池友行を呼びに行く。

花蝶みたいに派手な格好の菊池友行が、ずかずかと入ってきた。緒方廷治は眉をわずかに寄せ、淡々と言う。

「お前、服の趣味が江口惟純に寄ってきてないか」

声は冷たい。けれど菊池友行には冗談が混じっているのが分かったら...

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