第167章 双子

療養院を出たあと、篠崎文禾は松本霞澄に言った。

「文奈とあなたの検体、もう親子鑑定センターに送ってあるわ。結果は2日以内に出るって」

松本霞澄はこくりと頷いたものの、何か言いたげに唇を噛む。

その迷いを見て取った篠崎文禾は、笑って彼女の手を包んだ。

「私に言いにくいことなんてある? 遠慮しないで、ちゃんと話して」

促され、松本霞澄は腹を決めたように口を開く。

「篠崎おばさん……私、仕事を見つけたんです。明日、面接に行こうと思って」

篠崎文禾は目を丸くした。

「どうして急に? お金に困ってるの? もしそうなら私が――」

「違います、違います!」

松本霞澄は慌てて遮る。

「...

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