第33章 俺は緒方廷治をもう片付けた

新谷明珠の友人は「あっ」と声を漏らした。緒方廷治が、欠片ほどの感動も見せないなんて思っていなかったのだ。よく味わえば味わうほど、言葉が胸に刺さる。

納得がいかないのか、彼女は語気を強める。

「緒方さん、そんな……」

だが言い終える前に、緒方廷治は容赦なく遮った。

「今日は彼女に付き添ってくれて助かった。これは謝礼だ。もう休んでくれ」

差し出されたのは小切手だった。続けざまに、露骨な退出命令。

友人は数秒黙り込み、結局おとなしくそれを受け取ると、病室を二人に明け渡した。

緒方廷治はベッドのそばへ歩み寄り、枕元の小さな常夜灯の弱い光を頼りに、新谷明珠をじっと観察する。

目を閉じた...

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