第99章 彼の報いなのだろうか

ホテルで起きた騒動と喧噪は、まだ終わる気配すらなかった。

松本家当主がようやく会場に姿を現したその瞬間、待っていたのは立て続けの凶報だった。長女と妻がしでかした愚行を耳にした途端、胸の奥に――殺意がむくむくと立ち上がる。

床に座り込み、みっともなく泣きじゃくる二人を見下ろしながらも、当主は結局、わずかに情にほだされてしまう。深く、重くため息をつき、無理やり声を落ち着かせた。

「泣くな。立て。……今さら、ここに居座る気か? 帰るぞ、まず家だ」

そして彼は、頭の中で現状を最速で整理する。最優先はただ一つ――長女の腹にいる子の父親が誰なのか、それを突き止めること。話はそこからだ。

夏目乙...

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