第192章 外に誰かいるのか?

天樹夢子が口を開く前に、職員はまたもや苛立った様子で言った。「離婚したのかしてないのか、手続きが終わったのか終わってないのか、ご自分でわからないんですか?まず手続きを済ませてから来てください」そう言って次の番号ボタンを押した。「次の方どうぞ」

天樹夢子は職員から突き返された資料を手に取り、少し腹が立ってきた。

三年だ。陸川北斗はなぜまだ手続きをしていないのだろう?

昨日会った時も、彼はそのことには触れなかった。手続きが終わっていないなんて、一言も言わなかったのに!

資料を手に役所のロビーを出ると、天樹夢子はむしゃくしゃしていた。陸川北斗のやり方がぐずぐずしていて、すっきりしないと感じ...

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