第197章 北斗兄さんがもうすぐダメになる、早く病院に来て

天樹夢子:「知らないわよ!それに、この件は私とは関係ないはずでしょ」

数日前に軽い風邪を引いたとはいえ、もう十日ほど陸川北斗とは会っていない。彼がどんな病気だろうと、自分がうつしたはずがない。

白上流は可笑しそうに言った。「誰が君のせいだなんて言ったさ。ただ、うちの北斗兄さんが君を想うあまり病に伏せってるって伝えたかっただけだよ。特に、君が北斗兄さんに離婚を切り出してからは、さらに意気消沈して、一気に四十度以上の熱が出たんだ。病院でも原因が分からなくて、熱も下がらない」

「このまま病状が続けば、たぶん再起不能になるだろうね」

白上流の大袈裟な物言いに、天樹夢子はふふんと笑った。「四十...

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