第232章 彼は光の中から歩いて来た

 天樹夢子がまだ立ち去っていないのを見て、彼女は掴んでいた力を少し緩め、小声で言った。「学校には通っていたでしょう? あなたのお子さん、あまり健康じゃないってことは分かっているわよね?」

 天樹夢子にそう言われ、女の子は子供を抱きしめたまま、途端に泣き出してしまった。

 天樹夢子は慌ててティッシュを差し出す。「まだ小さいんだから、すぐに治療して、生活環境を改善できれば、きっと健康になれるわ。このままじゃ、どんどん悪くなる一方よ」

 天樹夢子の言葉を聞いて、女の子はわっと泣き出した。「言っちゃダメだって。村の子はみんなこんなもんだ、普通だって……」

 女の子の言葉に、天樹夢子の心臓は強...

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