第366章 陸川北斗が帰ってきた、出会う!

ただ、今はもう、天樹夢子と叶ちゃんは立ち去ってしまっていた。

「陸川社長」

 隣にいた中年男性が恐る恐る声をかけるまで、男は視線を戻さず、ようやく落ち着き払った様子で車に乗り込んだ。

 車が百貨店の前を通り過ぎる時、彼は思わず先ほどの場所に目をやった。

 会いたい人に会えた気がした。彼女は彼のすぐ近くに、すぐそばにいるような気がした。

——

 夜十時、天樹夢子が叶ちゃんを連れて帰ってきた時、叶ちゃんはすでに眠っており、彼女が抱きかかえていた。

「あらまあ! 叶ちゃん、寝冷えしちゃうわよ」

 榊原秋は天樹夢子が叶ちゃんを抱いて帰ってきたのを見ると、急いで抱き取り、そばにあったソ...

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