第385章 私は夢子が欲しい

 陸川天誠と天樹清華がそれを否定せず、ただ彼の両親に借りがあると言うだけでは、陸川北斗にはもはや責める術もなかった。

 なにしろ、彼は当時の全貌を知らず、完全な真相を知らないのだから。

 だから、江崎の爺さんが彼に復讐を、陸川家と天樹家を見逃すなとけしかけた時も、彼は全く意に介さなかった。

 江崎の爺さんの私怨を晴らすための道具や人殺しに、自分がなるつもりはなかった。

 陸川北斗の物分かりの良さに、陸川天誠ほどの年の男が、思わず目頭を赤くした。

 続けて、彼は傍らにあったファイルを取り出し、陸川北斗に差し出しながら言った。「北斗、これは陸川グループの株式譲渡契約書だ」

「二年前に...

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