第417章 あの年の指輪

 本日、望月奥様の葬儀に参列した天樹夢子は、少々考え込んでいた。

「ありえない」陸川北斗は言った。「お爺さんは目を覚ましてからしばらく経つし、俺たちが一緒にいることも知ってる。手を出すつもりならとっくに出してるさ。どちらかといえば、俺と交渉したいんだろう」

「それに、もし本気でお前に何かしてみろってんなら、俺があの爺さんを許さない。俺も一緒に行く」

 天樹夢子は顔を上げた。「それはだめ。二人ともいなくなったら、息子はどうするの?」

 陸川北斗は伏し目がちになる。「お前に何かあったりはさせない」

 今この時、御臨湾の内外には数十人ものボディガードがおり、彼女を陰から守る者たちも交代制...

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