第485章 君を抱かないと眠れない

宮沢宣之が辞表を持ち上げると、春川柚香は勢いよく顔を上げた。

自分はただの平社員だ。なぜ辞表が彼の元へ? まさか会社で何か動きがあったのか?

もしかして、宮沢宣之とのことばれたのでは――そう思った瞬間、柚香の顔からさっと血の気が引いた。

顔色を変えた柚香を見て、宮沢宣之は淡々と説明した。

「今は不景気だ。外で仕事を探すのも大変だし、給料だって良くない。辞めるのは、次の仕事を見つけてからにしろ」

柚香の目つきを見れば、彼女が爆発寸前なのは聞かなくてもわかる。だから爆発される前に、言うべきことを先に言ってしまったのだ。

ただ、柚香が会社を辞めるのはそう簡単にはいかないだろう。彼がそう...

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