第96章 今夜元本と利息を返す

 彼らはもう、後戻りできなかった。

 天樹夢子は目を覚ますことなく、そのまま目を閉じていた。

 陸川北斗もすぐには身を起こさず、じっと彼女を見つめ続けている。

 どれほどの時間そうしていたか、やがて彼は手を伸ばし、部屋のメインライトを消した。

 ——

 翌朝、天樹夢子が目を覚ましたとき、陸川北斗はすでに起きていて、服を着ているところだった。

 彼女の方へ顔を向け、彼は淡々と声をかけた。

「起きたか」

 天樹夢子は腕を目元に当てたまま、彼を一瞥する。

「ん!」

 そして続けた。

「昨日の夜、あなたの夢を見た」

「俺のどんな夢だ?」

「私が寝てる隙にあなたが……」

 ...

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