第101章 婚約式

水野優奈はパソコンの前に座り、入場セレモニーの配信を最初から最後まで見ていた。

「……くそっ!」

嫉妬の火が一気に燃え上がり、彼女は手を伸ばして机の上のものをまとめて床へ叩き落とす。ガシャーン、と乾いた音が部屋に響いた。

黒崎恒一の婚約者は自分だ。

だから恒一と一緒に晩餐会へ行くべきだったのも、本来なら自分――そのはずなのに。

そう思うと、優奈の脳裏に昨夜のやり取りが鮮明によみがえる。

「恒一。明日、塩谷さんの晩餐会に行くって聞いたの。私も一緒に連れて行ってくれない? こういう場は、私が隣にいたほうがいいと思うの」

「必要ない」

黒崎恒一は、取りつく島もない声で言い切った。

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