第127章 瑞希のそういうところが好きだ

「彼らは……?」

関根承吾は目の前の二人を見て、目に見えて戸惑っていた。

桜井瑞希も、説明するしかない。

「こちらはうちの会社の社長、黒崎恒一――黒崎社長です。隣にいらっしゃるのは、その婚約者の水野優奈さん」

「はじめまして」

水野優奈は行儀よく頭を下げた。

けれど関根承吾の視線は、彼女ではなく黒崎恒一に釘づけだった。

会ったことはない。だが、桜井瑞希と黒崎恒一の関係くらいは知っている。かつて瑞希が、どれほどこの男を好きだったかも。

それなのに今、桜井瑞希は淡々と、黒崎恒一とその婚約者を紹介している。

――どれだけのことがあれば、人はここまで変わるのだろう。

胸の奥が、じ...

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