第226章 告白

黒崎恒一が会社に姿を現したとき、明らかに上の空だった。

「黒崎社長。四十分後に、海外のスティーブさんがビデオ会議を希望されています。本日の日程ですが……」

鈴木謙介がスケジュール表を手に報告する。

だが黒崎恒一は、机上に積まれた書類の束をぼんやり眺めたまま、まるで聞こえていない。

「……黒崎社長?」

鈴木謙介が呼びかけても、反応はない。

「黒崎社長!」

声を張り上げた瞬間、黒崎恒一がはっと顔を上げた。

「……どうした」

「いえ……社長、今日はこのまま日程を進めますか?」

鈴木謙介は遠回しをやめ、率直に尋ねた。

黒崎恒一は眉間にしわを寄せ、短く言う。

「桜井瑞希を呼べ」...

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