第237章 思い切って挑戦してみる

桜井瑞希の段取りどおり、竹内良真は転売ルートの相手を突き止めていた。

――はずだった。

押さえに行く段になって、相手が風の噂を嗅ぎつけたように姿をくらましたのだ。

「……え? 逃げた?」

瑞希は思わずこめかみを押さえた。頭の奥が、じくじくと痛む。

簡単な話じゃない。むしろ、最初からこちらを見て動いている。

この件を調べているのは竹内良真と、社内のごく限られた人間だけ。外から漏れるはずがない。にもかかわらず、相手は先回りして逃げた。

――最初から、私を狙ってる。

そう思った瞬間、背中に冷たいものが走った。追い詰めて、逃げ道を塞いで、最後に息の根を止める。そんな手口。

しかも、...

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