第41章 彼女を愛したことは一度もない

桜井瑞希は、たぶん彼の言葉に傷ついたのだろう。口調に、少し意地と反発が混じりはじめた。

「黒崎社長、結論を出すのが早すぎます。まだ勝負は決まってないし、誰が勝つかも分からない。……それに、本当に私に興味がないなら、必要以上に私に構わないでください。誤解を招きます」

「だったら、ちゃんと説明しろ」

態度は相変わらず強引で、譲る気配がない。

瑞希もついに堪えきれなくなった。

「黒崎恒一、私が何をあなたに説明するの? そもそも、あなたに聞く資格がある? それから――こんな夜中に人の家に押しかけてきて。忘れないで、あなたの家には、あなたを待ってる女がいるでしょう。出ていって!」

彼が自分...

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