第46章 ママの悪口を言うなんて、歯を叩き落としてやる

葉山静香は袖をまくり、今にも殴り込みに行きそうな勢いだった。

「私が行って、あいつらシメてくるわ」

だが颯太がすっと手を上げ、葉山静香を制した。凛と冷えた眼差しに、葉山静香は一瞬、黒崎恒一を見た気がした。

――やっぱり遺伝子、強すぎ。

颯太は真顔で言う。

「おばちゃんが出たらダメ。相手は女二人だよ? おばちゃん、たぶん勝てない。それに、ママに余計な面倒がかかる」

葉山静香はこめかみを引くつかせ、しゃがみ込んだ。

「じゃあボス、どうすんのよ。まさか、ママの悪口を言わせっぱなし?」

「それは絶対ムリ。ママの悪口とか、許せない。俺が殴られるよりイヤ」

颯太は腰に手を当て、小さな体...

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