第47章 恒一と婚約することになった

高橋映里が宥めるように言った。

「菅田部長、いったん戻りましょう。ほら、これ……」

そう言って菅田晴海に、店の中央を目線で示す。気づけば、あちこちでスマホがこちらを向き、撮影されていた。菅田晴海は舌打ちしそうになるのを堪え、胸の奥で苛立ちを噛み潰す。

ここで騒ぎを大きくしたら、結局面倒になるのは自分たちだ。

菅田晴海は不本意そうに高橋映里の後を追い、レストランを出た。

帰り道も、菅田晴海の愚痴は止まらない。

「……あのガキ、いったい何なのよ。桜井瑞希と、どういう関係?」

高橋映里も首をかしげる。

「それに、あの子の顔……誰かに似てる気がしない? 菅田部長、気づかなかった? あ...

ログインして続きを読む