第49章 桜井瑞希とは比べられない

葉山静香は桜井瑞希の肩を軽く叩いた。

「そんなに考え込まないの。あの人が本気で調べてくるなら、こっちだって手はある。先に備えておけばいいだけ」

桜井瑞希はすぐに静香の意図を汲み取った。長い年月、離れずにそばにいてくれたことが胸に沁みる。

瑞希は静香の手をぎゅっと握りしめる。

「静香……今まで本当にありがとう。ずっと一緒にいてくれて」

静香は照れ隠しみたいに、もう一度ぽんと叩いた。

「何言ってんの。あたしたちの仲でしょ。支え合わなきゃ、この先どんどん苦しくなるだけじゃん。ていうか今は、あたしがあんたの太い足にしがみつく番だし。……それにさ、数年前に黒崎恒一と結婚したとき、会社の倒産...

ログインして続きを読む