チャプター 146

倉庫へ向かう道すがら、これまで信仰心など持ち合わせていなかったフレデリックは、たとえ彼女を失うことになろうともベアトリスの無事を神に祈った。しかし、人間とは強欲な生き物である。今、彼女をこの腕に抱きしめると、彼はさらに多くを望んでしまった。もっと、もっと多くを。

ベアトリスは時間が凍りついたかのように感じた。血と埃の混じった匂いが鼻腔を突く。フレデリックは彼女の前に片膝をつき、血の気を失ったその顔には冷や汗が伝い落ちていた。彼の背中に急速に広がる血のシミは、ぞっとするほど恐ろしいものだった。

ベアトリスは何か言おうとしたが、口を塞ぐテープのせいで、ただ途切れ途切れの呻き声が漏れるだけだった...

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