第161章

ベアトリスはこれ以上見ていられなかった。爪が手のひらに食い込むほど薬箱をきつく握りしめると、彼女は背を向けて足早にその場を立ち去った。

車が病院から離れていく中、ポールはルームミラーをちらりと見て、ベアトリスの様子が病院に着いた時とはどこか違うことに気がついた。

スチュアート邸に到着すると、エヴァがすでに玄関で待っていた。ベアトリスの青白い顔を見るなり、彼女は心配そうに世話を焼いた。「どうなさったのですか? 出かける前より顔色が悪いですよ」

「なんでもないの――いつもの持病よ」ベアトリスはそう言って、薬箱を彼女に見せた。

昼食は相変わらず豪華だった。テーブルの上座に座るエリザは食事にほ...

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