第13章

「お、お前……お前ってやつは!」

桐生椿のひと言が、またしても老当主の癇に障った。老当主は新しい杖に体重を預け、何度も深呼吸してようやく落ち着きを取り戻す。

「このバカ者が! これ以上、桐生家の家訓を守れんというなら――出ていけ! 二度と桐生家の敷居をまたぐな!」

吐き捨てると、老当主は踵を返し、怒気をまとったまま去っていった。

残されたのは、桐生夫妻の――椿へ向けられた心配そうな視線だけ。

桐生美月はというと、勝ち誇ったように顎をくいっと上げて見せ、そのまま家の中へ入っていく。

「椿……」

桐生雪菜が近づき、声を落とした。

「これからは、少しでいいからおじいさまの言うことを...

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