第130章

盛賽爾が、陰湿な笑みを浮かべた。

「お前ら、本当に間抜けだな。俺がわざとリモコンを壊させたって、まだ気づかねえのか?」

「起動条件は“破壊”だ。今ごろ爆弾は全部、カウントダウンに入ってる」

「お前の旦那が逃げるなら、今すぐだ。さもないと――」

そこまで聞いた瞬間、桐生椿の胸が、理由もなくきゅっと締まった。

九条蓮みたいに猟犬のように食らいついてくる男は、正直好きじゃない。

けれど九条蓮は、J国の九条蓮だ。J国人にとっての戦神。

あいつに、何かあっていいはずがない。

「……連絡、できない?」

桐生椿は操縦士を見た。

操縦士も事の重大さを悟り、特殊回線へ素早く発信する。九条蓮...

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