第150章

「たとえあの男が本当に公爵だとして……じゃあ、あの女は何なのよ? 桐生家なんて帝都じゃ三流もいいところ。招待状なんか手に入るはずがない。なのに、どうしてここにいるの?」

「わかったわ。あの公爵に取り入ったのよ。男女の関係にでもなったから、あんなふうに庇ってるんだわ」

「弥生、見たでしょ。これがこの女の本性よ」

「母さん、やめてくれ。桐生椿に濡れ衣を着せたのは母さんだ。いまから一緒に謝ろう」

藤崎弥生も、さすがに顔が引きつっていた。板挟みだ。どうにもならない。

「まあまあ、桐生家の次女って、ずいぶんやるじゃない」

「ほんと。外じゃ節操なしって噂も納得ね。あの手で男を一人捕まえりゃ、...

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