第166章

クラゲはますます委屈そうに唇を尖らせた。

「今回だって、あんたを助けるために死んだんだぞ。軍功をくれとは言わない。せめて……名分くらいくれよ」

「名分? なんであげなきゃいけないの。死にたくて突っ込んだのはあんたでしょ。私、助けろなんて頼んでない」

「それに今回は任務失敗。責任から逃げるために死んで終わらせるつもりだったくせに、名分だの名誉だの、何を今さら」

「死ねば全部チャラ。そんなの、生きてる人間に見せる飾りでしかないわ」

桐生椿は毒舌だった。言葉の刃が、容赦なく胸の奥まで突き刺さる。

――結果。

さっきまで生きる気力すら失っていたクラゲは、なぜか椿の辛辣さに腹を立て、逆に...

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