第170章

桐生椿は、クラゲに重要な手がかりを出してもらい、せめて功を立てて償わせたかった。そうすれば、帰ってから自分もクラゲのために口添えができる。

クラゲは俯いて必死に考え込んだが、役に立ちそうな情報は何ひとつ浮かばない。

「……もう少し考えさせて。いい?」

「わかった。あとで医者が来たら大人しく治療を受けて。私は先に、手を考えてくる」

一日という時間は長いようで、実際は短い。

広大な屋敷で人を探すのは、想像以上に骨が折れる。

桐生椿が扉を開けると、九条蓮が廊下に立っていた。

眉が寄る。――会話の声は落としていた。これなら、聞かれても大したことは拾われていないはず。

「話は順調だった...

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