第172章

その言葉を聞いて、桐生椿はつられるように笑った。

「そうね。私のこの見た目が001にふさわしくないって、自分でも思う。でも――私がそうなんだから仕方ないでしょ」

「納得いかないなら、噛みつけば?」

冗談めかした口調のまま、彼女は爆弾に繋がっていた配線をぶちりと引きちぎった。

「ひっ……!」

男が甲高く叫び、その声に釣られるように人が集まってくる。

誰かが屋敷の人間に知らせたのだ。「ここに留まるな、危険だ」と。つい先ほど爆発が起きたばかりで、彼らも疑う余地がない。執事の誘導で、この場所へ避難してきたらしい。

「桐生椿……どうして、ここに?」

藤崎弥生が目を見開く。

その隣で藤...

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