第18章

桐生椿は答えない。言い返すことも、口を止めることもしないまま――その場で鑑定を始めた。

誰が身につけている品でも、彼女の目の前に出てくれば、ちらりと一瞥するだけで真贋が割れる。

「黙りなさいよ! どうせ適当なこと言ってるだけでしょ。あんたが『偽物』って言ったら偽物になるの? 自分を何様だと思ってるのよ。鑑定の専門家だって、そこまで大口叩かないわ!」

高橋菜々は、桐生家がようやく連れ戻した椿様が“本物の才”を持っているなんて、死んでも信じない。

――冗談じゃない。騙されるか。

そのとき、桐生椿の視線が、菜々の手首に絡みついた。

「へえ……それ、『七葉の願い』じゃない」

菜々は一気...

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